主要部は墓地となる、連郭式の城

小南城

(こなんじょう)

 

所 在 地 栃木市藤岡町都賀字館
形   式 平山城
築 城 者 飯塚氏か
築城年代 文治5年
規  模 東西約400m、南北約100m
参考資料

「栃木県の中世城館跡」 「余湖くんのお城のページ」 

「栃木県の中世城郭」 

小南城遠景 

 

 栃木市、旧藤岡町の西部、都賀字館に所在します。東北自動車道佐野藤岡インターの南側、願成寺がある場所一帯になります。上の写真は南西部より見たところです。現在は主要部は墓地となり改変されており、その他は宅地及び水田となっております。願成寺山に主要部を設け、東側に曲輪を連ねる連郭式の縄張りで、規模は東西約400m、南北約100mになります。本郭は墓地となり改変されておりますが、本郭内部は三段に削平され、北側には土塁が見られます。南側には東西に100mにわたって空堀が見られます。本郭の東側が二ノ郭と思われ、東側には堀跡と思われる水田が見られます。さらにその東側が三ノ郭と思われ、三ノ郭は二段構成で、西側には土塁が見られます。南側は旧河川を利用した堀が見られ、北側に虎口が設けられております。

 「栃木県の中世城館跡」によれば当城は文治5年に飯塚頼氏なるものが築城したと言われており、源頼朝の勢力下で、文明2年まで存続していたようです。

 

小南城本郭南側空堀 小南城本郭南側城塁
本郭、二ノ郭の南側に残る空堀で、東西に約100mに渡って伸びております。 本郭南側の城塁です。曲輪内は俳諧が進んでおりますが、城塁などは面影がよく残ります。
小南城本郭跡 小南城本郭北側土塁
本郭内は三段に削平されております。これは一番下の部分になります。 先の写真の奥にある本郭北側の土塁です。この土塁は規模が大きく見ごたえがあります。
小南城本郭跡A 小南城本郭西側城塁
本郭の東側虎口から見た上段部分になります。ここは墓地となっております。 本郭西側の城塁です。本郭を造成する際に削り残された城塁で、城塁というよりも土塁といったほうがいいのかもしれません。
小南城二ノ郭跡 小南城二ノ郭南側堀跡
現在の駐車場から東側一帯が二ノ郭になります。この辺りは改変が進み土塁等は見られません。 道路脇に見られる低地は二ノ郭南側の堀跡になります。またこの辺りは打出と呼ばれています。
小南城二ノ郭東側城塁 小南城二ノ郭東側虎口
二ノ郭東側の城塁になります。ここは城塁の面影が残っております。裾を流れる水路は堀跡と思われますが、これだけではなく、東側の低地全体が堀跡のように思われます。 二ノ郭東側の虎口と思われる場所です。r道の両脇の低地は堀跡と思われます。
小南城二ノ郭東側堀跡 小南城三ノ郭北側城塁
先の写真の北側にある二ノ郭東側の堀跡になります。これを見ると規模の大きい堀であったことが分かります。  三ノ郭北側の城塁です。この辺りは藪化しておりますが遺構は良く残っております。手前の低地は堀跡と思われます。
小南城三ノ郭跡 小南城三ノ郭西側土塁
二ノ郭の東側が三ノ郭になります。三ノ郭は二段で構成されており、この場所は下の段になります。 三ノ郭の上段西側の土塁です。残存部分が短いですが、当城の数少ない遺構の一つです。
小南城三ノ郭北側虎口 小南城遠景
三ノ郭北側の虎口になります。写真では分かりにくいのですが、両脇に土塁が見られます。 南西側から見たところです。東西に長い独立小丘に築城されているのが分かります。

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